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大場内科クリニック

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2020.06.04(Thu) - 16:31 - 4:31 pm

ウニとイクラのプリン体比較? – 痛風・高尿酸血症の食事 スタッフブログ

医学博士 大場啓一郎
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医学博士 大場啓一郎

痛風になりたくない!
ウニとイクラのプリン体どっちが高い??

痛風。お取り寄せグルメには、ウニ?イクラ?

プリン体と尿酸値

マグロ、サーモン、エビ、ホタテ……

ああ、思いっきりほおばりたい!

でも、寿司に手を伸ばす瞬間、あなたの脳裏をかすめるのは、プリン体。

プリン体は、あらゆる生物の細胞の中にあり、おいしさの成分です。
しかし、プリン体を摂りすぎると、痛風になるといわれます。

たしかに、プリン体の摂りすぎは、血液中の尿酸が増える原因のひとつです。
尿酸値が高くなる高尿酸血症といわれる状態がつづくとどうなるか。
尿酸が結晶になって関節などにたまり、痛むのです。 それが、痛風です。

痛風になりたくない

おいしい魚をたくさん食べたい!
でも、痛風はいやだ。

これがあなたの本音でしょう。

痛風は少し昔までは、ぜいたく病といわれていました。
しかし、おいしいものを食べたいのも、痛い思いをしたくないのも、人間ならあたりまえ。 わがままでも、ぜいたくでもありません。

このような願いは、どうすれば、叶うのでしょうか?

答えは、シンプルです。
どの食べものにプリン体が多く含まれるのか、知っておけばいいのです。

あなたは高い尿酸を治療せずに放っておいていいのですか? しっかり治療したい方は、↓↓下記参考サイトをご覧ください。 >>参考:痛風・高尿酸血症をすぐ治療・検査したい【痛風のまとめ】

プリン体の多い食べもの、少ない食べもの -プリン体の真実―

魚卵にはプリン体が多い。
そんなイメージがありませんか?
どこかで、そう聞かされたのでしょう。

ですが、本当に魚卵にはプリン体が多いのでしょうか?
もしそうでないのなら、大好きなシーフードもあんしんして食べられて、うれしいですよね。

ここでは、イクラとウニに注目してみたいと思います。
海の物と言えばプリン体が多いイメージですが、イクラやウニはどうでしょう?

イクラのプリン体

まずは、イクラです。

プチプチふっくら。
輝く赤色、海の宝石。
そんなイクラのレシピは、いろいろです。

イクラのしょうゆ漬け
味付けたまごのイクラのせ
サワーワークリームといくらのパンケーキ
サーモンタルタルとアボカドとイクラの前菜

さて、イクラは鮭(さけ)の卵です。
正確には、鮭からだした筋子をばらしたものです。

「イクラ」の漢字、書けますか?

あなたは、イクラの漢字なんか、見たことがないはずです。
イクラには、漢字がありません。

なにせ、「イクラ」は、ロシア語なのです。

「魚の卵」、「小さくて粒々したもの」すべてを、ロシアでは「Икра(イクラ)」と呼んでいます。
だから、ロシアでは、キャビアもたらこもぜんぶ、「イクラ」です。

さて、これほどまで「ザ・魚卵」であるイクラ。
イクラは、魚卵だから、プリン体は多いのでしょうか?!

答えは、ノー。

「日本痛風・核酸代謝学会」のガイドブックには、イクラのプリン体が、「極めて少ない」と書かれています。

「極めて少ない」と言われても、あまりイメージがわかないかもしれません。
イクラのプリン体の量は、同じ量の白菜ならば、その半分以下です。

たしかに、イクラは「コレステロールが高い」といわれています。
しかし、プリン体は少ない。それも、白菜よりも。
意外ですよね。

ウニのプリン体

では、ウニはどうでしょう。

丸くてトゲトゲしているウニは、ヒトデやナマコの仲間。
貝ではない。
もちろん、魚のタマゴでもありません。
神経も心臓も持たない、棘皮(きょくひ)動物です。

私たちが食べている黄色いところは、ウニの生殖巣(精巣や卵巣)です。

黄色いあれはウニの子ではなかったのです。

ウニの子はプルテウス幼生(ようせい)と呼ばれ、大人のウニとは全然似ていません。
三角形で透明。
ふわふわと水中を漂う生活をしています。
泳ぐために、腕まで生えているのです。

生まれて1カ月くらいすると、身体の中にかたまりができて、
そのかたまりが光に当たるとトゲになります。
トゲが、プルテウス幼生の体を突き破って飛び出すと、
幼生は、海の底へと沈んでいきます。

海底で、岩の上に舞い降りること、15分。
幼生は、もう一生泳がないので、要らなくなった腕は縮みます。
そしてあのトゲトゲの姿に変身します。

ウニは、雑食ですが、主に、昆布などの海藻を食べて育ちます。

いい昆布を食べるウニは、いい(美味しい)ウニに育ちます。

口の中、溶けいく食感。
上品に抜ける香り。

こんなに美味しいウニのプリン体の量は、どうなのでしょう。
さきほどのイクラと比べてみましょう。

プリン体含有量の比較

食品名 1回量 プリン体(mg)
イクラ 20g 0.7
ウニ 20g 27.46

27.46÷0.7=39.22……
同じ量ならば、な、な、なんと、ウニにはイクラの約40倍のプリン体が含まれているようです。

プリン体含有量の盲点

ところで、どうしてイクラとウニのプリン体は、40倍も違うのでしょうか。

プリン体は、生物の個々の細胞に入っています。
イクラはひと粒が一つの細胞ですが、
ウニは粒が小さいので、イクラ一つ分の中に、たくさんの細胞が集まっています。

同じ一口でも、ウニを食べるときの個数は、イクラより、けた違いに多くなってしまう。
これが理由といえましょう。

ちなみに、ニワトリのたまご1個も、イクラのひと粒、ウニのひと粒同じで、プリン体は少ないです。
小数点で表すのは大変なくらいなので、0.0mgと書かれます。

お寿司大好き
つぶつぶ、プチプチがたまらない!

付き合いだから食べなきゃいけない
そんなの言い訳だ。
いや、どうしてもたべたい!

もう、そんな葛藤は不要です。

食品に含まれるプリン体の量を知っておくと、とても参考になります。
お付き合いで外食する時や、どうしても食べたい時、プリン体の少ない食材を使ったメニューを選ぶと良いと思います。

あなたは高い尿酸を治療せずに放っておいていいのですか?
しっかり治療したい方は、↓↓下記参考サイトをご覧ください。