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2016.10.05(Wed) - 18:35 - 6:35 pm

貧血は放置せず早めの受診を

医学博士 大場啓一郎
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医学博士 大場啓一郎

病気によって起こる貧血に注意

こんにちは、大場内科クリニックです。身体がだるく疲れやすいなど、日々の不調の原因が貧血にあることは少なくありません。とは言え、血液検査で数値を見なければ気付きにくい面もあり、放置したままでいると重大な病気のサインを見落とすことにもなりかねません。早めの受診が大切です。

貧血で一番多くみられるのが、鉄欠乏性貧血です。貧血の70から80パーセントが、鉄分が欠乏することから起こり、月経がある女性に起こりやすくなっています。ダイエットなどで鉄分が不足することからも起こりますが、自覚している人の中には、食事の改善のほか鉄分のサプリメントで鉄分を補っている人もいます。
問題は、それでは改善しないタイプの貧血です。胃や腸など、内臓から出血して起こる貧血は、その原因を早急に突き止めなくてはなりません。
内臓からの出血を起こす原因となる病気で恐ろしいのは、がんです。貧血の診療で出血の原因を特定、がんを発見して速やかな治療に繋げられます。
このほかにも、症状の一つに貧血があらわれる病気は少なくありません。慢性的な鉄欠乏性貧血もサプリメントでは対処しきれないことがありますので、不調が続く場合は早めの受診で原因を確かめ、対処することが必要です。

貧血は自覚しにくい面があることや、貧血っぽい程度で受診は大げさとためらうケースもありますが、貧血の診療をきちんと受けることで、重大な病気のサインを見逃さず、適切な治療に繋げることもできます。通常の鉄欠乏性貧血も、鉄剤などの適切な処方を受けることで、不調の改善が図れます。