頚動脈(頸動脈)超音波検査(エコー)
頚動脈(頸動脈)超音波検査(エコー)とは、簡便で視覚的に動脈硬化の診断が出来る検査です。
頸動脈の内側に血栓がないかどうか、狭窄がないかどうか(血管壁の厚さ)を調べる検査です。
また、動脈硬化だけではなく、他の病気の早期発見にもつながります。
検査時間は、10分弱で終了します。

頚動脈エコー検査で何がわかるの?
- 動脈硬化の進行度
- 頚動脈のつまり具合
- プラーク(脳梗塞の原因)の有無
どんな人が頚動脈エコー検査をするの?
- 糖尿病
- 脳卒中
- 脂質異常症
- 心臓病
- 高血圧
- 肥満

動脈硬化とは?
文字どおり「動脈がかたくなる」ことです。
動脈がかたくなると、その特性であるしなやかさが失われるため、血液をうまく送り出せず、心臓に負担をかけてしまいます。
また、動脈がかたくなると血管の内側がもろくなってプラークができ、血管の中がせまくなったり、詰まったり、プラークがはがれて血液中をただよい、細い血管を詰まらせたりします。
このことから動脈硬化を放っておくと脳梗塞、脳出血、狭心性、心筋梗塞などになる可能性が高いと言われています。
頚動脈(頸動脈)超音波検査(エコー)のちょっと難しい話
動脈硬化の指標
- IMT(Intina Media Thickness)内膜中膜複合体肥厚度
IMTと動脈硬化性疾患について 頚動脈(頸動脈)超音波検査(エコー)
- IMTが肥厚すると冠動脈疾患発症率が高くなる J Am Coll Cardiol 2010;55:1600
- 頸動脈IMTが肥厚していると脳卒中は再発しやすい Stroke 2006;37(7):1913
- 血清HDL-Cが低いと頸動脈IMTは肥厚しやすい Eur J Clin Invest 2003;33(6):457
- 頸動脈IMTが高いと脳卒中発症リスクが高い Circulation 1997;96(5):1432
- 頸動脈最大IMTが高いと心筋梗塞・脳卒中発症率が高い n Engl j Med 1999;340(1):14